自分の病気のことは自分で調べよう。[図書館編]

IMG_3331今回、車椅子生活になった原因でもある側弯症のことを、突然詳しく調べたくなったので、調べてみました。

ネットを使ってもある程度は調べることは出来ますが、今回は専門書を読んでみることに。

 

側彎症学会発行の「側弯症治療の最前線-基礎編」「側弯症治療の最前線-手術編」です。2013年、14年発行とのことで比較的新しい物です。県内の図書館に所蔵されていたので、最寄りの市立の図書館まで取り寄せました。いわゆる相互貸借を初めて使いました。

まぁ、医師や学校医向け医学の専門書なので読むのは難しいですが、日本語で書かれていますし、一部の専門単語(英語)を翻訳すれば、まぁ患者当事者なのである程度は頭には入ります。

 

そして、やっぱり手術の合併症の記述は特に気になりますよね。

 

まずは、インプラント(金属)のことについて。自分は最終的には初回手術3週後ぐらいに、術後感染のため抜いてしまったのですが、そのことについては以下のようなことが書かれていました。

 

・神経線維腫症による側湾症の場合は、原則として抜かない。
・脊髄モニタリングに異常が無かったのに、覚醒時に麻痺が発覚した場合、すぐに除去し矯正をゆるめる。
・そして感染時には、どうしても洗浄や抗生剤で対応できない場合は抜く。

 

自分の手術はモニタリングには異常が無かったそうでこう読んでみると、当時の主治医も大変難しい選択だったとは思われますが、もしも初回手術直後にすぐにインプラントを除去していれば、麻痺も少しは改善されて、あんなに苦しんだ感染も起きなかった(?)のかもしれません。まぁ、後の祭りですが。

 

 

そして、これが一番気になる神経麻痺の合併率ですが。複数のデーターが載っていましたが、一番理解しやすかった下記のデーターを分析してみた。

 

SRSという、米国の側湾症学会のデーターがある模様。

2004~2007年に手術が行われた、症例が18歳未満に関するデーターがあったので、そのデータを見てみる。(当時は自分も18歳未満だったので)

 

何らかの神経合併症は、約1万9千件の中で1.0%で発生してるそう。自分の麻痺を完全が不全どちらと聞かれると、悩ましいところですが(運動神経は完全麻痺だが、触覚はほぼ正常。温痛覚は分からない)両方の数値を見てみることに。

 

不全麻痺は0.5% 完全麻痺は0.09% その他神経根障害などもあるそう。なお、不全は67%・完全は39%の人はその後完全回復しているそうで、さらに自分みたいな麻痺の改善も見られなかったのは、完全麻痺5例・不全麻痺1例だそう。(約1万9千件中なので、約0.03%の確率)

 

手術直後の説明で、「足の動きが悪くなってる」と言われましたが、その説明は間違えでは無かったのかなと。自分の心の中の本心では、その時点で完全麻痺になった足が、また動く事なんてあるのか? って疑問に思っていましたが、その通りに。

 

とのことで側湾症のオペで、車椅子生活になってしまった自分は数字的には本当に不運だったと言うことに。なお、感染にも苦しんだ自分ですが、こちらは深部感染は全体の2.0%あるそうです。こちらも、不運と言えば不運です。

 

※なお、この記事で取り上げた数値はあくまでもデータであり、いかなる責任も当サイトでは負いません。

 

なお、非常に難しい手術だったと言うこともあり、どんな手術でも100%成功するわけでも無く、全て病院側に責任があるとは思っていませんが、治療の結果、下肢の完全麻痺という結果になってしまったわけで・・・。

麻痺原因についても、脊髄梗塞が疑われるが、原因は不明とされてしまったし・・。モニタリングにも異常は無かった・手術自体も問題なかったと言われても、あくまでも病院側の証言が100%正しければの話ですし、もしかしたら誰かが何かを隠しているかもと、そう言うことは思いたくは無いけど、0.0数%の中にいざ含まれてしまうと、不信感がわくのも事実です。

自分は、医療ミスではなく医療事故だと思っていますが、真実は闇の中に放り込まれています。

 

以前からお話ししてるとおり、交通事故のような自賠責のような仕組みの整備が望まれます。

 

「無過失補償制度」というのはあるようですが、なぜか分娩に関する事故のみ対象。一般医療にも広げるべきです。

また、最近話題の「医療事故調査制度」についても死亡事故以外、重度後遺障害も対象にするべきだと思います。原因究明はして欲しかったとは思います。そこら辺の方、お願いしますよ厚生労働省よ。

 

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