脊髄損傷について

脊髄損傷とは

脊髄損傷、英語でSpinal Cord  Injury。略して脊損(せきそん)と呼ばれる。一度、神経を損傷すると回復、修復されることは現代の医学でも不可能です。
脊髄は背骨の中を通る神経のこと。脳からの命令や体各部分から感覚を受け取ったりするのには必要不可欠です。

受傷レベル

人間の背骨は上から順に頭は頚髄、背中は胸髄、腰は腰髄と仙髄がそれぞれあります
頚髄(C1~8)、胸髄(Th1~12)、腰髄(L1~5)、仙髄(S1~5)があります。
完全型・・完全に神経を損傷した場合です。動かすことも感覚もわからない状態です。
不全型・・一部のみ損傷した場合で機能が残っているときです。感覚を少し感じることや杖を使い歩くことができることもあります。

脊髄を損傷すると

受傷理由は交通事故や転落などが多いです。脊髄を損傷すると手足の麻痺以外にもさまざまな障害が発生します。
<呼吸機能障害>
C3~C4より上の完全型の場合は自力での呼吸ができなくなります。そのため気管を切開し人工呼吸器を装着する必要があります。
<膀胱機能・直腸機能障害>
完全型の場合、尿や便を自分で出すことも出したいと感じることもできません。また出せないだけではなく失禁する場合もあります。不全型でも尿意は感じても出せないなどの症状がでます。そのため排尿は導尿を日に何回かする必要があります。またカテーテルを留置する方法などさまざまな方法があります。排便は浣腸や敵便(てきべん)などをする必要があります。また性機能にも障害が出ます。
<痙性>
痙性(けいせい)とは動かないはずの筋肉が意思と関係なく突然動くことです。これが強い場合は車椅子の乗り移りなどに不自由が出ます。その場合は手術になります。
<尿路感染>
尿道から細菌が入り尿路関連のさまざまな病気が起きる。主に自己導尿などのカテーテルが不衛生な場合など。これが、原因で膀胱結石など排尿関連の病気になることもある。
<自律神経障害>
自律神経とは内部的な機能のことを指します。例えば、血圧の維持や消化管の運動、血流調節、心拍数の調節、ホルモン分泌、体温調節のことです。運動神経と同じように自律神経も障害が起きます。

2次症状

受傷後の2次的な症状として以下のようなものがあります。
<異所性骨化>
異所性骨化(いしょせいこっか)とは、本来、骨の存在しない場所に新たな骨ができるものである。主に足の関節にできやすい。
症状が出ると関節の可動域が制限され、生活に影響が出ます。治療は「ダイドロネル」という薬を服用します。
<褥瘡>
脊髄損傷の方が一番悩む褥瘡(じょくそう)。長時間、車椅子上やベッド上で骨が飛び出した部分に圧迫が続くとその部分の皮膚が壊死します。予防策は車椅子上なら30~40分に一度プッシュアップ、ベッド上なら数時間後とに体位を動かしてもらえばいいでしょう。また専用クッションの使用も効果的です。 

前脊髄動脈症候群

脊髄内に侵入する動脈は終動脈。よって前脊髄動脈に循環障害が起こると脊髄前索・側索が侵されるが、後索は侵されない。よって、障害部以下の運動麻痺(対麻痺)・温痛覚の知覚麻痺が起こるが、深部感覚・触覚は侵されない。このような血行障害の結果生じる症状を前脊髄動脈症候群という。膀胱直腸障害も起こる。

※管理人の場合は、側湾症の手術で脊髄の血管が梗塞されたそうなのでこの症状に近い。