鉄道会社によって異なる、車椅子ご案内手順
車椅子で、鉄道を利用する場合は、駅員による介助(ご案内)を受けるのが、一般的です。
そのご案内ですが、鉄道会社によって手順は異なっており、一部の鉄道会社では「暗黙の了解」のようなローカルルールも存在しています。この記事では、そんな事例も含めて紹介したいと思います。
駅員による、ご案内方法は主にパターンが4つほどあります。改札口で、ご案内希望(「○○駅までお願いします」)と依頼した後は、パターンが4つほどに分かれます。
パターンA・B・C・Dとして、順番に紹介したいと思います。
[パターンA]改札前でお待ちください
こちらのパターンが、JR東日本を初めとする、多くの鉄道会社で採用されています。
駅員から、「改札口付近でお待ちください」と言われます。指示されたと通り、待ってるとご案内担当の係員が来るので、その後は案内に従って乗車となります。
駅によっては、ベンチ付近など、別の場所にて待つ駅もあります。
待ち時間は鉄道会社にもよりますが、1分以内の会社もあれば10分以上待つ駅もあります。
[パターンB]エレベーターの先でお待ちください
「エレベーターで登った(下りた)先でお待ちくさい。」と言われるパターンです。東京メトロの一部の駅などで、このパターンです。
こちらは、ホームに常駐している駅員がご案内するため、このような仕組みになっています。
ホームまで行った後は、そのままエレベーター付近の号車に乗車するか、駅員の誘導の元、指定された号車から乗車となります。
[パターンC]エレベータ降りて、ホームの○号車でお待ちください
こちらは、先ほどパターンBの発展系で、エレベーターを降りてさらに号車まで指定されるパターンです。横浜市営地下鉄などが、このパターンです。
指定された号車に、車椅子用スペースがある場合が多いです。この場合、指定された号車まで自力で行くと、駅員が現れますので、その後乗車案内となります。
しかし、始めて利用した路線だった場合は、進行方向のどっちが○号車なのか、迷う場合もあります。
[パターンD]暗黙の了解、ローカルルール
実は、これが一番厄介です。改札口で、介助希望をお願いした後に、駅員が何も言わないのです
何も言われない場合は、ほとんどの場合はパターンAに当てはまり、改札口付近で待ってるとご案内されますが、中にはパターンBやCだったりする場合があるのです。
その場合、ホームで待機している駅員は、車椅子客が来ないと思い、改札事務室に連絡する→改札駅員からホームに行ってと言われることになるのですが。
ある駅では、何も指示されなかったにもかかわらず、「なんで、早くホームの先頭車両に来ないの? いまの電車に乗れなかったから下車駅へ連絡し直しなんだけど。」とか少し逆ギレみたいにされた駅もあります。(このパターンは都営地下鉄などで何度も経験あり)
普段から、何度もよく利用している路線や駅なら、暗黙の了解もそのうち理解するでしょうけど。普段あまり利用しない駅で、パターンDの暗黙な了解を採用する駅に当たると、面倒くさいです。
終わりに
鉄道会社によって、人員配置や設備が異なるので、パターンA~Cに分かれるのは致し方ないです。
(なお、同じ鉄道会社でも、駅によってパターンが異なる事も多いです。)
鉄道会社さんは、ご案内を希望された車椅子客に対して、はっきりと明確にご案内をしてもらいたいです。
少なくても、パターンDのような、本当はホームまで行って欲しいのに、指示しないような事はやめて欲しいところです。
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